ラ行〜ワ行

「ラスト・サムライ」
評価:★★★★★
あのトム・クルーズと日本のトム・クルーズ(私的に)真田広之が共演すると
いうことで映画館で予告を観た瞬間に観たいっ!と思った作品。
一番感心したのが雰囲気に合った上手い人選である。渡辺・真田の
忠誠を誓った揺ぎ無い侍魂、小雪の凛とした日本女性の美しさ・・・。
勝元の長男信忠が弓で応戦しながら父を庇って鉄砲に向かっていく
シーンからラストまで涙が止まらなかった。
この作品で日本の魂、素晴らしさを大いに世界に見せられたであろうし、
それ以上に日本人が改めて世界に誇れる侍魂を知る良いきっかけに
なったのではないだろうか。
侍とは、鬼のように強靭で、蝶のように優雅に美しく、青竹のように静寂である。

「ラットレース」
評価:★★★★☆
何て豪華な出演陣なんだ!アカデミー受賞者が3人も出演してるうえに
注目度の高いセス・グリーンまでいるのに個人的にはもう大満足だ。
賞金を目掛けて選ばれたラット達がありとあらゆる手段を用いて苦戦するのだが、
もうそれぞれがイイ味を出し過ぎている!
大爆笑せずにはいられないシーンが次から次へとやってくるんだからたまったもんじゃない。
ただ一人すっかり足を引っ張ってしまったのが(一応)主役であるアトキンソンだ。
彼の存在が映画を低俗な物にしうるからである。
どうしてもビーンのままで見てしまうし、どうせならもう一癖欲しかったような・・・
カメオで出演しているキャシー・ベイツのほうが百倍味のあるキャラであると言い切れる。
その一点を除けば肩の力を抜いて見られる最高に間抜けなおもしろい作品なのだ。

「理想の結婚」
評価:★★★★☆
ご贔屓ケイト・ブランシェットはやはり何を演じても上手い!
その上あの喋り方や容姿はまさに貴族にピッタリという感じ。
それにケイトだけではなく悪女を演じるジュリアン・ムーアや
貴族会のプリンスのルパート・エヴェレットなど皆さんよくお似合いで…
まあミニーがちょ〜っと合ってなけどあのコミカルな演技から考えるとハマり役なのかも…。
始めから最後までロマンティックで洒落た大人な作品で
また上品なコメディーが凄く見やすくおもしろかった。
時代物が好きな人にはもちろん、お堅い時代物が嫌いな人にはお勧めしたい。
映画好きにはきっと心から楽しめるはず!

「リトル・ダンサー」
評価:★★★★★
こんなにも幸福感に満たされる映画には簡単に出会えない。
リトルダンサーはそんな数少ない作品と言い切れるだろう。
労働者階級の家庭に生まれた少年がバレエに魅了され、
葛藤しながらも家族の愛や周囲の人に助けられて無心に夢を追いかける。
よくあるお涙頂戴作品じゃない、ユーモアたっぷりでちょっぴりシュールな感動作品なのだ。
何が素晴らしいってビリー・エリオットを演じるジェイミー・ベルだ。
本作がデビュー作とはとても信じられない!!
あの仕草や表情…すでに子供とは思えないただ者ではないオーラがある。
彼の全身から発する躍動感たっぷりのダンスは病みつきになるし、
葛藤する気持ちや突きつけられた現実を無心にダンスで表現するシーンなんて
鳥肌が立ってしまうほどに爽快で最高だ!
この映画は、役者、舞台、監督、脚本全てが完璧過ぎてもうついニヤリと笑ってしまう。
これは本当にクセになりそうなほどに大好きな作品だ!!!

「リバティーン」
評価:★★☆☆☆
己の性に貪欲で直球な伯爵を演じたのがジョニー・デップ。
芸術とエロスを融合させた奇抜な舞台を繰り広げ名声を得つつも
体は乱交から梅毒に蝕まれ、崩れる体と共に全てが衰退していく様がリアルである。
自分の子供達には見せたくない作品と言うジョニー、確かに見せてはいけない作品かもしれない(苦)
時代背景だけでなく衣装、町並み、空気感までもとにかくリアルなのである。
アスファルトのない時代、確かに足場はいつもドロドロだったろうなぁ〜っとか
人々の娯楽は貧乏人も貴族も関係なく町にある劇場での芝居だったんだろうなぁとか。
ただジョニー以外の俳優陣が弱い。マルコヴィッチは彼らしさが出ていないし、
ジョニーが惚れ込む舞台女優は美人じゃないし魅力的でもない。
とにかくジョニーの一人芝居になってしまっている。
ジョニーはパイレーツよりもこの作品感が合ってるけどアカデミーには少し過激過ぎる(笑)

「リプリー」
評価:★★☆☆☆
私は断然!基の作品である「太陽がいっぱい」派だと大声で宣言できる。
何がいけないってもう…一っ番大切な主役であるマッド・デイモンその人だ!!
最低な黄緑色の海パンに指輪も抜けない太い指、
大問題である容姿の上に美しいアラン・ドロンにギラギラと見えた野心と狡猾さが全っくないのだ。
もう500%ジュード・ロウに食われてしまっている。
私的にマッドとジュードが反対の役だったら最高だと思ったんだけど…。
いくら脇をグィネスやケイトなどの演技派で固めても、
あの黄緑色は消えないどころか薄まりもしない。
というか見終った後に頭に残っているのは黄緑色の海パンだけなのだ!!
本当に恐ろしいパワーを持っている(笑)
リメイクには本気で力入れてくださいねえ〜(苦笑)

「リング2」
評価:★★★☆☆
さすがに日本人の監督だけあって前回よりも怖さは増していた。
その怖さっていうのはバッとビックリするんじゃなくて背筋がゾクっとする感じのこと。
怖いシーンって近付くと雰囲気で分かるからある程度準備ができるんだけど、
私が1番驚いて座席から飛び上がったのは鹿が車に激突してくるシーン。
だってこの鹿めちゃCGだ〜とか思って気を抜いてたから(笑)
不可解な部分が何点が残ったけど、それこそリングだ!明白だなんて何か似合わないよな。
この作品のナオミ・ワッツは強い母の姿がキレイで好きなんだけど、
息子役のデイヴィッド・ドーフマン君は小さいおじさんにしか見えない(笑)
でもちょっと人間離れしてるとこがハマり役かも…。
日本の貞子は顔が見えないし話さないから怖さも尋常じゃなかったけど
サマラは顔も見えるし話すから、顔が映った瞬間にそれまで感じていた恐怖も萎えてしまう。
ただ作品全体がじっとりジメジメした感じが前回よりも良かった。
ラストは少し強引な感じがするけど…次回作はあるのかな?

「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」
評価:★★★☆☆
アカデミーで知ったこの作品…始めジム・キャリーだと気付かなかった(笑)
聞くところによると原作は全米でハリポと人気を二部するほどのものだとか…。
日本でも売ってるのかな?ぜひ読んでみたい。
さてさて、この世界観はなかなか素敵だ!!
最初から最後までずっと灰色の靄がかかったなような!(笑)
衣装も建物もお洒落でそれを楽しむのも一つの手だろう。
この作品、なかなかおいしい俳優陣が出演していて、
例えば名女優メリル・ストリープなんかは少ない出番の間に強烈な個性を残していってくれる。
大切な主役の子供達もそんなに上手くない演技までかわいく見えてくるくらい…
だが!私的には肝心なジム・キャリーが少々しつこすぎた。
だいたいはイイのだが何だか途中でマスクに変身しているようで…(汗)
そして、ラストの締め括りも甘い。
結局幸せだったらイイのか?みたいな。
まあ続編を作るんだろうからあれでもイイけどね(笑)
そうそう!みんなはジュード・ロウがどこで出てたか分かるかな?
私は映ってすぐに分かったよ!
これでやっとアカデミーの司会が言ってた意味が分かった(笑)
まあ後★半分をプラスしてもいいかな。

「ロード・オブ・ザ・リング〜旅の仲間〜」
評価:★★★★★
元々ファンタジーは好きだったので、
最初は普通に観たいくらいの感じで映画館に行ったけど、
映画が始まると終始その世界にどっぷりと浸りたい気持ちになった。
こういう風に感じたのは初めて。
原作はもちろん読んだ事はなかったし、そんな本がある事も知らなかったけど、
映画を観てから原作を読み、全てを含め「指輪物語」の大ファンになった。
映像は文句の言いようがないほど美しく、
オーランド・ブルーム扮するレゴラスも美しい(笑)
そして、中つ国は本当にあったんじゃないかと思ってしまうくらい
リアルに作られた世界が素晴らしい。
私が一番のお気に入りはモリア洞窟での戦闘シーン。
迫力があって、もっと長く続いてほしいと思ったほど。
まだ第一作目なので続きが早く観たいと思う作品。

「ロード・オブ・ザ・リング〜二つの塔〜」
評価:★★★★★
やっぱり私はこの作品が大好きだ!!!!!
前作同様素晴らしく、予想していた以上のスケールの大きさ、
カメラワーク、全てに迫力があった。
始めにビックリしたのはゴクリだった。実に生々しくて、
本当に生きているようだった。ちょっと恐い所もあったけど・・・。
(はっきり言ってリアルすぎて気持ち悪いっ!!!笑)
一番の見所は何と言ってもヘルム峡谷での大戦闘シーン。
その大迫力さで、まるで自分も戦っているような気分になった。
やはり原作を読むより理解しやすいし、想像していた通りの建物や風景は、
さすがピーター・ジャクソン監督だなというカンジ。
でも、少し細かい所の説明不足と、ちょっと女性陣を
出しすぎているかなと感じた所はあったが・・・
まあ、全体的に見てみるとやっぱり手に汗握りドキドキしたり、
感動で泣きそうになったりという部分の方が多く、
次回作へのラストの繋ぎも良く、早く続きが観たいっ!という気持ちにさせられた。
やはり、最高の作品だった。

「ロード・オブ・ザ・リング〜王の帰還〜」
評価:★★★★★
ついに完結編である。また一つ一年の楽しみが無くなってしまった…。
さて、この壮大な物語を映画化する上で一番心配だったのが
この最終章だったのだが、冒頭のゴラム(ゴクリと言いたい!)の
過去シーンが始まったら、そんな疑問は置いておいてとにかく次が見たい!と感じた。
誰が印象的だとか誰がダメだったとか、そんなことは蟻の疑問にも足らず、
画面には確実に現実とは別の世界があった。これがピージャクの腕なのである!
例えばゴンドールの白い都ミナス・ティリスなんかは小さな模型、または一部屋くらいの
模型だと分かっていても、目の前にあるのは多くの人々が住んでいる大きな都市なのだから。
中でも個人的に推薦したいのは美しいレゴラスを差し置いて
かわいそうな次男坊ファラミアを演じるウェン様(勝手に!)ことウェンハムだ。
どこまでも真っ直ぐで優しくて…本当は原作ではエオウィンとラブロマンスが
あるのだがそれは省かれていた!(見たかった!)
もちろん役者全員がそれぞれの存在感をアピールしそれだけで密度が濃い。
ファンタジー嫌いなアカデミーで13部門ノミネート完全制覇を成し遂げたのも
大いに納得である。こんなスゴイ作品を見せられたらジャクソン監督には
ついつい「ホビットの冒険」の映画化をお願いしたくなる(笑)

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