カ行

「仮面の男」
評価:★★★★★
公開前からとにかくすごく観たい!!と思った作品。
何に惹かれたかって言うと、その話のミステリアスな部分と、
謎とされてきた歴史の事実が上手くミックスされている所!!
それ+出演陣の豪華さも、作品に花を添えている。
一番の見所は、何と言っても、オッサン4人の素晴らしさ!
ラストに4人で(レオもいるけど・・・)
剣片手に銃に向かって走って行く姿は、メッチャかっこいいんです。
それに衣装だとか音楽だとか・・映画の雰囲気によく合ってるんだなぁ〜これが!!
私の中では好きな映画Best10に入る作品。

「カレンダー・ガールズ」
評価:★★★★☆
イギリスで実際にあった話を映画化したもので、非常に忠実に作られている。
女性は常に美しくありたいと願い、女でありたいと思うもの…。
この作品からはそれが純粋に伝わってくる。
以前にもおばさん達が寄金を集める為にヌードになったことがあると聞いたけど、
写真を見てみればこれは十分アートの部分に入るだろう。
胸部や局部が上手い具合に本やケーキや調理器具で隠されている。
失敗も多かったらしいが(笑)
誰でも勇気のいることをこの女優達は驚くほど堂々と成し遂げている。
人生の内でヌード写真を披露することなんてないから良い機会だと思ったのだろうか?
主役のヘレン・ミレンの息子役がまたいい味を出していて、
奇怪な行動をする母親に真剣に悩んでいる様がおもしろい。
驚くべき衝撃と反響を起こした実在の出来事、映画化するのは当たり前だ。
どこかホッとしたい人にはおすすめできる。
みなさんはこの衝撃のカレンダー買いますか?
私は…買わない(笑)

「危険な遊び」
評価:★★★★★
マコーレー・カルキンが売れに売れていた時に、こういう役も演じられるというのを
見せるために作られたような作品だが、実によくできていると思う。
それは、マコーレー、イライジャの天才子役の活躍だとか、よくできたストーリーに
衝撃的なラストなどで証明できているだろう。
天才子役ってこの2人のようなことを言うんだろうなぁ。
圧倒的な存在感と華のある天才マコーレー・カルキンと寂しげな眼差しと
子役とは思えない確かな演技力の天才イライジャ・ウッド、こんな子役が同じ時期に
同じ映画に出演していたことがまさに夢のようだと言える!!
時に子供は天使の微笑みをし悪魔の振る舞いをする。

「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」
評価:★★★★☆
演技はレオとトムが天才詐欺師と刑事に扮し実話を再現した注目作。
さすがスピルバーグ、レオにトムにクリストファー・ウォーケン・・・
なかなか好印象な俳優陣で固めて作品を魅せている。
信じられない若さで次々に詐欺を繰り広げていくフランクは、観ている側も
次は何をするの?とワクワクする気持ちにさせてくれる。
フランクを追い続けるカール・・・2人には何か目に見えない特別な関係が
生まれる。この終わらないスリルのゲームを楽しむような・・・
ラストはその頭脳ゆえにフランクがまだ大人になりきれていない母親を求める
若さであることに気付く。彼は母親と彼女の新しい家族の前で包囲され
終わりを迎えるのである。

「キング・コング」
評価:★★★★☆
世界中の誰もが期待しまくっていたLotRの後のピーター・ジャクンソンの作品。
リメイクだけど、全くの新作と言っていいほど雰囲気が違う。
ウェタチームがCGを担当したってことだけあって、めちゃくちゃリアルに仕上がっている。
とくに肝心のキング・コングは本当に完璧と言っていいほど表情も仕草も素晴らしい!
(アンディー・サーキスは今回も良い仕事をしたよ・笑)
ナオミ・ワッツがとても良くて、時にはコミカルに、時には儚げに、時にはただひたすら美しく…
色んな側面を見せてくれる。キング・コングが彼女に惹かれていく様も本当にリアルである。
ただ、中途半端な部分があるのが惜しい!例えば島の住人やエイドリアン・ブロディーの役割など。
それと、島の生物が気持ち悪過ぎる!!(笑)
しかし、それらを帳消しにするくらいにコングとナオミが良かった。

「暗い日曜日」
評価:★★★★☆
ある一つの曲を聴いた人々が次々に自殺していった。
「自殺の聖歌」として発禁処分を受けた実在の曲「Gloomy Sunday」、
悲しげなシャンソンの名曲であるこの曲には一体どんな真実が隠されているのか…。
1人の美しい女性イロナと彼女を囲む3人の男達の壮絶な運命がこの曲の裏側にあるのだが、
イロナのことが好きなナチス将校ハンスの悪いこと×2…(笑)
店の常連客であった彼はユダヤ人であるラズロに命を助けてもらったのに
アンドラーシュを自殺に追い込み、ラズロを収容所に送り込む。
その上嘘の交換条件でイロナの体だけを奪うなんて…もう最低の男だ!!!
おもしろいところはラズロの恋人であったイロナがピアノ弾きアラディと恋に落ち、
決別どころかアンドラーシュとラズロは友人になり、3人で愛を共有する三角関係である。
そして脳裏に刻み付けられたのはラズロことヨアヒム・クロールのお尻だった(笑)
とにかくメロディーと共に悲しいストーリーなのだが、作品中に終始流れる「暗い日曜日」は
見た後もずーっと頭にこびり付いて離れなくなる。
真実を探るべく作られたと聞いただけで私的には見たい度100%だった。
とにかくノスタルジックな雰囲気に引き込んでくれるこの作品は、
考えさせられるという面で見るべきである。

「クライム&パニッシュメント」
評価:★★★☆☆
ドストエフスキーの「罪と罰」を現代風にアレンジして映画化した作品で、美しい
ヴィンセント・カーシーザーが学校内でオタクな変人と言われる役柄を演じている。
彼は好きな女の子をストーカーし写真を撮りまくっている青年なのだが、彼女の
ためならニンニクを首からぶら下げてでも身を尽くすのだ。
ある時その彼女が義父を殺害してしまうのだが、そこでチキンな彼氏以上に
親身になってくれるヴィンセントに心惹かれていく・・・。
タイトルがあの罪と罰なだけに意識して観てしまうが、はっきり言ってそれには小粒
なので全く関係ない作品として楽しんだほうがイイ。
あまり有名な俳優は出演していないが繊細な心の持ち主を美しい顔で演じている
ヴィンセントを観る価値はあるだろうなぁ。

「グラスハウス」
評価:★★★☆☆
結構注目してるリリー・ソビエスキー、ちょっと見ない間に貫禄出てきたね。
まあそれは女優のオーラって意味と体って意味でもある(笑)
でもこの子は不思議な魅力があっていい味がある。
んで、中でもイイ癖が出てたのはダイアン・レインだと思う。
ある日突然両親が事故でなくなり、自分達の後継人が長年の付き合いである
お隣りさんだった。しかしどうも両親の死と後継人には裏がありそう…
と気付いたルビーはもう強い強い(笑)何があっても騙されない!ってかんじ。
何が強烈ってラストに両親の復讐の為にスカルスゲールド演じるグラスに
車で突進していくとこ!
普通しないよね(笑)

「クルーシブル」
評価:★☆☆☆☆
こんなに後味が悪かった映画もそう多くはない。
これは実際にヨーロッパであったセイラムの魔女狩りを描いた作品なのだが、
人間というのはここまで愚かであり残酷であるのか、またこんなにも他者の影響を
受けやすい生き物であるのかということを痛いほど感じた。
次々と処刑(吊るし首)されていく人々を歓声と笑いで仰ぐ村人たち・・・
たった一人の少女の嫉妬から何十人もの罪もない人々の命が奪われていく様は
もう目を背けたくなるほどで、アホな宗教家や裁判官、ウィノナ扮するアビゲイルに従う娘たちには
ただただ後ろから蹴り飛ばしてやりたくなるような感にとらわれる。
私的にはダニエル・デイ・ルイスの演技がなかなか良かったのだが演技だと分かっていても
マジでここまで憎らしい役をやってのけたウィノナはすごいと思った。
だが出来以上に何の幸せもなく終わってしまう辺りにはこの評価をするしかない。
見終わった後にどうしようもない怒りと見た事さえ後悔させられる作品だ。
しかし、見る人の感じ方の違いでは最高とも言えるし最低とも言えるのかも・・・

「恋は邪魔者」
評価:★★★☆☆
終始こっ恥ずかしかったのが印象的でついつい目を閉じちゃったり…(笑)
レニーのくねくねぶりっ子が、ユアンはイギリス紳士の優雅さが最大限に活かされている!
この作品は時代背景が60年代なので服装がサイケデリックで見ているのが楽しい!
レニーって帽子似合わないよね(笑)
何度かぷっと吹き出すところがあったりしておもしろいのだが、作品全体のノリが
時々オースティンパワーズを醸し出して陳腐に演出してしまっている部分は隠せない。
これで有名俳優じゃなかったら辛かったかも…(汗)
女の私としては現実的に女性に表面だけじゃなく権限があるとおもしろいと思う。
まだまだ男性は自分達の方が優位で偉いと思ってるからねぇ。
まっ、この作品みたいに上手くは絶対いかないだろうけど(笑)

「コープスブライド」
評価:★★★★☆
待ってましたのバートンアニメ!
一切の裏切り無く予想通り(?)楽しく観れた。
内容はナイトメアーな雰囲気をかなり残しつつ、
ダークでブラックユーモアのきいた素敵なヒューマンドラマかな。
私的にお気に入りは気弱で優柔不断な主人公ビクター、
彼の行動のどれもがコミカルでかわいかったっていうかジョニーの声がピッタリ!
彼は何をやらせても上手い!ビクターの会話を聞いてても何の違和感もなかったし、
ジョニーを感じるでもなかったから。
この映画で一番良いところは善と悪をきっぱり分けてしまったとこ。
というより顔付を観ただけで一瞬で分かるようになってるとことも言える(笑)
メインのキャラはみんな幸せになりたいだけってのも単純でいいかもね。
観始めた瞬間に「バートンアニメは人形劇風っだったよなぁ〜」とか
改めて実感したのが新鮮だった。

「コーラス」
評価:★★★★★
「音楽はまさに価値あるもの」
音楽は人間の考えてる以上に無くてはならない存在だと思う。
それをこの映画は実証してくれてる気がする。
いかにもヨーロッパ的なテーマと展開ではあるけど、
王道をいくものはある意味いつも挑戦的だ。
この映画では、それが舞台が一箇所に限定されているということ。
確かにシーンがたくさんあれば良いというものではないけど、「厭き」という危険がある。
とにかく一番素敵なのは、どのキャラにもとっても良い味があること。
私が一番魅力を感じたのが教師を演じるジェラール・ジュニョと
天使の顔と声を持ったジャン=バティスト・モニエである。
とにかくモニエを含めた少年達の歌声に癒され、魅了されることは間違いない。
見終わったあとに、必ず幸せを感じる作品だと思う。
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