ア行

「アイ・アム・サム」
評価:★★★★☆
今までにも数多くの俳優が知的障害者の役を演じているのだが(レオやケビン・ベーコン・・・)
このショーン・ペンもなかなか侮れない。実に上手いのである!
まさに神様のいたずらのようにできてしまった子供とその子をおいて消える母・・・
慣れないバイト片手に慣れない育児をしなければならいない父親・・・
これだけでも涙の要素は十分である。
この作品がデビュー作となったダコタ・ファニングはもうすでに貫禄があり、
成長とともに父親よりも賢くなってしまうことに悩む様を上手く演じている。
無論それはミシェル・ファイファーとて同じであるが・・・
ただしどんなにダコタがキュートでショーンが上手くても、ルーシーという名前から
無理矢理ビートルズに合わせるのには無理があるし、ちょっと浮いて見える。
それを除けばハッピーエンドに満足し、自然と涙で前が見えなくなること間違いなし!

「アイドル・ハンズ」
評価:★★★☆☆
デヴォン・サワにセス・グリーン、ジェシカ・アルバと若手人気俳優(?)が
ズラーッと出演している痛快B級ホラーコメディー。
ある朝起きたら右手に悪魔がとりついていて両親と親友まで殺害してしまった!
こんな事態をスルーッと軽く流し、ゾンビとなって復活した親友達と共に悪魔を
倒すのだ!!・・・・・なんてメチャメチャな・・・・・・と思わずに受け入れて観ていると
なかなかおもしろい。まあそれはデヴォン、セス、エルデンとしっかり演技できる
彼らだから寒いコメディーにならずに済んでいるのかもしれない。
だから「僕の右手は殺人鬼!?」なんてイタイ邦題を付けられていても許せるかも!?

「アザーズ」
評価:★★★★☆
これはなかなかおもしろい観点から撮られた映画だ。
このトリック(真実)に途中で気付いてしまってもそれを確かめられる
ように作られているので無事に最後まで楽しめるだろう。
大きな屋敷の中に幽霊がいるという娘を疑う母親は次第に起こっていく不可解な
超常現象にヒステリックになっていく。
その様を上手く演じたグレース役のニコール・キッドマンと娘のアン役のアラキナ・マン
が非常にクラシックな作品にマッチしていて良かった。
この作品はよく「シックス・センス」と同じだと言われるのだが私的には論点が違う
点で全く別のものとして取り扱っても良いと思う。ただ、シックス・センスの存在で
思ったより早く真実に気付いてしまう人がいたかもしれないが・・・(笑)
ニコールは同年公開だった「ムーラン・ルージュ」のような愛と美しさだけの女性よりも
今作のような強さとクラシックな美しさを持った女性の方が合っているように、
個人的には思う。

「アニマル・ファクトリー」
評価:★★★☆☆
ブシェミ作品にしてはそんなに変わった作品でもない(笑)
刑務所のボスを演じるデフォーが恐いのなんのって!
ちょっと宇宙人っぽい顔で額には青筋を浮かばせて熱演してる!!
んで、この映画のヒロインのエディ君、かわいい顔しちゃってるもんだから
回りの男共が狙う×A(笑)それをデフォーが必死で守るのよ!
あの流れからいくとエディは1回くらいヤラれちゃった方が良かったかもしれないけど…
んでラスト、エディはちゃんと逃げられたのかな???

「アメリカン・ヒストリーX」
評価:★★★☆☆
ナチスを崇拝していた兄が刑務所に入り、
釈放された時には全く正反対の思想者になっていた。
しかし、家に帰った時には弟もまた同じ道を辿っていたのである…。
ダブル・エディは2人とも頭を坊主にして気合いが感じられるし、
やっぱり演技が上手い!
でも驚いたのがファーロングの美しさじゃなくてノートンのイイ体!!(笑)
最後は兄によって更正された弟とこれからはハッピーな人生を…
という時に悲しい結末が待っているが…

「アラスカ」
評価:★★★☆☆
アラスカに移住することになった親子3人に白熊の赤ちゃんが加わって・・・という
ファミリードラマ。私があの美しいヴィンセント君に出会った作品で、なかなか有名な
俳優も出演している。ちなみに今では癖のある女優になったソーラ・バーチも
ウ゛ィンセントの妹役として出演していて、ただ者ではない雰囲気を醸し出している(笑)
父親が遭難するのにプラス小熊ちゃんハンターの問題が加わって小規模化しているので
どちらか1つにして、もっと深くするのも良かったかも…

「インソムニア」
評価:★★★★☆
人は皆何らかの罪を犯し、そしてそこから大きな第一歩を踏み出す。
それが善の扉であれ、悪の門であったとしても・・・
今までイイ人を演じていたロビン・ウィリアムスが殺人鬼に扮した注目の作品。
ロビンとアル・パチーノの犯人vs刑事のガチンコ対決は一つの見物になっている。
そこに「ボーイズ・ドント・クライ」で注目を浴びたヒラリー・スワンクと私的に
若手大注目のジョナサン・ジャクソンが絡み合い、なかなかおもしろい人間関係
が繰り広げられている。
また、ラストも衝撃的で手に汗握ること間違いなし!
やっぱりシリアス・サスペンス・ミステリー・ドラマ(何じゃそりゃ!)はイイなぁ。

「ヴァン・ヘルシング」
評価:★★★☆☆
公開と同時に世界41カ国でNo.1になった世界大注目の作品で、
私ももちろん約1年前から期待していた。
で、早速公開初日に観て来たのだが予想していた以上に
おもしろかった。始めは急ピッチな展開に不安を感じたが、
話が盛り上がってくるとそんな事は無駄な事であったと分かってくる。
次々にリズムよく話は展開し、観ている方は「あれ?」っと思ったことさえも
次の瞬間には忘れている(笑)
今回一番イイ味を出していたのはカール役のデヴィッド・ウェンハムだと思う。
とてもロード・オブ・ザ・リングのファラミアと同一人物とは思えない。
ただし、風景や衣装、雰囲気作りはなかなか良いが、CGの甘さがやはり
目に付いてしまった。そして主人公ヴァン・ヘルシングの素性の説明不足と
ラストの簡素さも気になってしまう。
流れ的には100%続編がありそうなので次に期待したい!

「ヴィレッジ」
評価:★★☆☆☆
もうシャマラン作品は見ないことにしよう…。
とにかく終始作りの甘さが目立ち疑問点が後をたたない。
例えば村の人々が時代錯誤の装いをしてること、保護区に身を隠した理由など。
近しい人を亡くした悲しみだけでは理由にならないのではないか。
とにかく色んなところに手を付けてはほったらかしなのである。説明不足!!!
おそらく後1年でもこの作品を温めることができたなら良いものになったかもしれない…
題材はおもしろいんだから。
俳優陣に関しては盲目のアイヴィーを演じたブライス・ダラス・ハワードは目が見えてるようだったし、
ホアキンやシガーニーは彼らの個性が全く出ていなかった。
ただピュアなノアを演じたブロディは例外でなかなか良かったと思う。
そしてまたまた見つけてしまった!シャマラン監督を!!
もう既にシャマラン作品は『シャマラン監督を探せ!』の異名を持っているのだ(笑)
さあみんなで探そう!!!

「ウインドトーカーズ」
評価:★★★☆☆
戦争物っていうのは見たくなくてもついつい見てしまうのだが、
この作品はなかなかの迫力で本当に戦場はこんなものなんだろうと思えるくらいである。
とくに何が凄いかっていうと銃撃シーンで返り血がカメラのレンズに飛び散ってくるのだ!
これがまさに戦場にいるかのように感じさせてくれる。
太平洋戦争にて暗号として使用されたナバホ族の言葉を使う暗号通信兵の護衛と
情報流出を防止するための始末に疑問を持つ役をニコラス・ケイジが上手く演じていて、
そこから生まれる人間関係や信頼性が涙を誘った。
男臭い映画ってのもなかなか良いもんだ!

「ウェルカム・トゥ・コリンウッド」
評価:★★★★★
映画好きにはたまらない俳優陣とおもしろいストーリーでかなりオススメの作品。
豪華な割に大作じゃなくホームシアターっぽいのもまた良くて、全員がとっても
上手いのだ!ジョージったら最近おもしろい作品選びをしていて、この作品
でも新しいジョージ・クルーニーが十分出ていると思うし、個人的に大好きな
俳優ウィリアム・H・メイシーとマイケル・ジェッターがまたおもしろいのなんのって!!
赤ちゃんかわいいしパンツは落ちるし・・・(笑)
終始高度な笑いにまとめられていて、観た後にはきっと気分爽快になるはず!

「宇宙戦争」
評価:★★★★☆
世界が大注目したトムとスピルバーグの大作。私は普通に楽しむことができた。
スピルバーグらしく展開が割と坦々と進み、観ていてあまり疲れない。
トム演じるレイは普通の労働者で元妻と別れたダメ父親、その日もたまたま
子供達を預かっていた。ダコタが上手く演じるレイチェルと新人チャットウィン君のロビーは
父親に全く心を開いていない。その状態でヤツらが攻めてくるのだから、非常に危険だ(笑)
地下室の超緊張状態でのあのトムとティム・ロビンスの静かな接戦シーンに2人の上手さを
感じ、そんなに出演者が多くいない事がこの作品のバランスを保っていると思った。
中でも一番素晴らしいのは人間として感じる最高の恐怖の描写である。
激しい雷が同じ場所に何度も落ち、地面の下で何かが蠢く…
現れたのは見たこともない大きさのロボットのような宇宙船で、そいつらの
発するビームは一瞬にして人を衣服だけを残した灰にしてしまう。
こういう状況に陥った時、人間はどういう行動に出るのだろうか?
私が一番恐いと感じたのは動く車を狙い群がる人間だった。
非常に醜いのだ。
ラストのあっけなさと不明な行動をしたロビー(笑)が★を一つ減らしたが、
私的にこの作品は気持ちいいスリルとドキドキを感じさせてくれた。

「エネミー・オブ・スクール」
評価:★★★☆☆
この映画で何が良い悪い以前にまず驚いたことがある。
それはオジー役のヴィンセント・カーシーザーの美しさである!
この世にこんなに完璧な顔があるのだろうか…。
彼がいるだけでこの映画を観る価値があると言えるだろう。
内容はよくある学校乗っ取り事件なのだが、
パトリック・ステュアートもイイ味を出していて結構おもしろい。
が、家族愛を仄めかしている割には中途半端な部分がある。
有りなら有り無しなら無しで簡潔にしてもらいたい。
そして、とにかく見る価値はあるのだが…
この映画、日本ではなかなか入手しにくいのだ。(たぶん)

「エリザベスタウン」
評価:★★★★☆
久しぶりに見たオーリーの作品で、一言で言うとめちゃ爽快なラブストーリーだった。
何も考えずにただシーンに没頭したら良くて、
展開もトントンと速く尚且つ笑いのポイントも忘れてない。
最近の恋愛物の傾向としては、ドロドロか陳腐に極端に分かれてる感じがしてたけど、
これは本当に大人でライムのように爽やかな恋愛だ。
キルステンの上手さは言うまでもないけど、オーリーも歴史物じゃなくてもちゃんと演じられるんだね(笑)
ラストのオーリーが車で父の面影を追ってそれを乗り越えていくシーンが美しい。

「王の男」
評価:★★★★☆
韓国では4人に1人が涙したという話題作。
そしてタブー的な同性愛を扱った問題作。
これだけ揃えば観ないわけにはいかない!本編は原作に忠実に作られており、
一番重要な女より美しいと言われるコンギル役もピッタリな人選で完璧だ。
そのイ・ジュンギは韓流俳優にしては珍しい女性っぽさが魅力で
本作でもめちゃくちゃ妖艶な姿を見せてくれる。
そしてチャンセン役のカム・ウソンもまた演技派として存在感を出している。
韓国において同性愛がどういう扱いなのかは分からないが、
私的にはもう少し絡みがあった方が話が絞まったと思う。
それとチャンセンとコンギルの関係ももう少し明快にしないといけない。
ただ韓国風のこってりさや未熟さはあるものの「人間」を見る映画としては評価してもいいだろう。

「オーロラの彼方へ」
評価:★★★★★
とにかくおもしろい!!!
次々に繰り広げられていく事件が時代を越えて父と息子に
解決されていくのが実にスリリングに展開されているのである。
月の黒点によってできたオーロラの神秘が死に別れた親子の無線機を結び付ける様が
かな〜り上手く表現されていて…時間を忘れて見てしまう。
細部にまで凝った作りで気持ちいいくらい全てが上手く繋がるのだ!
イライラしてる時に見ることをオススメします(笑)
感動、サスペンス、ヒューマンドラマ、恋愛、ミステリアス…
全てをこの一本で体験できると言っても過言ではない!
有名俳優が出てなくても関係ないぞ〜(個人的には主役のジム・カヴィーゼルが気に入った)
映画嫌いな人もこういう作品から入ればきっと自分にあったジャンルが見つけ出せると思う。

inserted by FC2 system