LotR物語T 「ところで…」とアラゴルンがサムとフロドの方を向いてみると、 サムがフライパンを使って昼食を作っていました。 「イイ匂いだな。何を作っているんだ?」 「モリアダコカルパッチョ風ですだ♪」とサムは嬉しそうに言いました。 アラゴルンはぶ―――と吹きだしてしまいました。 「そんなもの食えるかあ!!」 王はチャブ台…がなかったので、傍にあったボロミアの盾をひっくり返しました。 ゴロンッゴンガラゴン!! ボロミアの盾は坂の下まで転がっていきました。 「ああ〜〜俺の盾があ〜〜〜(;;)」 ボロミアは誰か一緒に取りに行ってくれ〜、というような視線を皆に投げかけましたが、 誰もついてきてくれませんでした。 「ちっ何だよ。皆ツレナイなあ…。」としょげながらボロミアは一人で盾を取りに行きました。 ガサガサ…「どこいったんだよオ〜(;;)」と探していると…。 「ボロミア…」誰かの呼ぶ声がしました。 「あっ……ガラドリエル様!?」 「貴方が落としたのは、この金の盾ですか?それとも銀の盾ですか? それとも…このぼろぼろのべこべこの薄汚い盾ですか?」 「私が落としたのはその金の盾です!!」 ボロミアは舌をヘッヘッとしながら言いました。 「……。」 ゴゴゴゴゴ〜〜〜〜(ガラドリエルのBGM) 「この愚か者めが〜〜〜〜!!」豹変ガラドリエルはボロミアに突如襲いかかりました。 「ひええ〜〜〜〜!!誰か助けてくれ〜〜〜〜!!」 「おお〜〜我らのガラドリエル様〜〜!!」そこにギムリが走ってきました。 「どうかこのバカな人間を助けてやって下さいましイ〜m(_ _ )m」 「ギムリ…ポッv………う、いかんいかん。俺には王という人が…」 ボロミアが一人モンモンと悩んでいると、ギムリがガラドリエルから本物の盾をもらってきてくれました。 「そうだボロミア。メリピピが上で呼んでいたぞ」 「ん、そうか(^^)」 「お〜〜〜いボロミア〜〜!!」 メリピピは手を振って叫んでいました。 「剣の稽古してくれよオ〜」 「よ〜し、かかってこいっ」 メリピピは早速ボロミアに切りかかりました。ボロミアはそれを軽くかわしています。 と、そこに、キノコの焼けるイイ匂いがしてきました。 「あっイイ匂いvv」と言ってメリピピはキノコの方へ行ってしまいました。 「おっ、俺は…?」ポツンと一人寂しいボロミア。 「わ〜い♪♪キノコだあ〜vv」 「ダメ(><)これはサムが私に作ってくれてるのvv」フロドが言いました。 メリーとピピンはプリプリ怒りました。 「フロドったら、独り占めするつもりだ(怒)」 レゴラスはそれを見て「何て食い意地の張った種族なんだ…」と呟きました。 「レゴラスさん!モジモジ…エルフの旦那!!」 サムは勇気を振り絞って話しかけました。 「何だいサム?」レゴラスは笑顔で返事をしました。 「オラの焼いたキノコどうですか?」 「いただくよ」レゴラスはとびきりの笑顔をサムに向けました。 「ど、どうぞですだ!!(*^^*)」 嬉々としてキノコを差し出すサムを見ていたフロドは… 「サッ…サム!?お前には私という者がいるだろう!!(怒)」 「旦那、どうかしたですだか?」サムはキョトンとして言いました。 その時アラゴルンが「そろそろ出発するぞオ〜!!」と叫びました。 「ええ〜!!まだ食べてないのにい(;";)」 メリピピはアラゴルンにくってかかりました。 (急いでるってのに…(怒))王の眉間にふっとい皺が刻まれました。 「ならあと3分待ってやる!」アラゴルンは怒鳴りました。 「ええ〜〜〜たったの3分〜!?」メリピピがブーブー言うと…… アラゴルンは烈火の如く怒り、ホビッツの口にキノコを突っ込みました。 その際、レゴラスとギムリの口にも入れようとしたのですが、 ギムリには「無理やり突っ込むな!!」と逆ギレされ、レゴラスにはやんわりと拒否られてしまいました。 「エルフにキノコは似合いません」 ニコニコしながらレゴラスは答えました。 「えっ!?オラのキノコは?(‐‐;)」サムは不安そうに言いました。 「君の好意はありがたく受け取っておくよ。でも、他人から無理やり食べさせられるのは好きじゃないんだ。」 それを聞いて、サムは密かにアラゴルンの行為を憎みました。 「馳夫さんめ(`З´)ムカムカ」サムはプリプリしていました。 「でも、サム。私はナッツやベリーならいつだって頂くよ♪」レゴラスが笑顔で言いました。 サムはこれからはキノコだけじゃなくて、ナッツやベリーも探さなくては、と固く心に誓いました。 その時、アラゴルンの声がしました。 「さあ出発だ!!」 皆はサッと立ち、一行はゾロゾロと歩き始めました。そして歩き始めて2時間が経った時…。 突然ピピンが「わあああああ!!」と言って、視界から消えました。 どうやら穴に落ちたようでした。 「ピピ〜ン!!!」メリーは叫びました。 「お〜い!大丈夫かあ〜?」フロドも心配そうに叫びました。しかし、ピピンから返事がありません。 「よし!メリー、お前、ロープを持って中に様子を見に行け!!」アラゴルンが命令しました。その手にはロープが… 「あっ、それはオラのエルフのロープでねえか!!」サムが大声をあげました。 「何の為のロープなんだ。」と、アラゴルンは強引にロープをメリーの腰に巻き付けて、彼を穴に突き落としました。 メリーは、「あぎゃあああああ!!」と言って落ちていきました。 一方穴の中では…「ああ〜誰か来てくれないかなあ。淋しいよう〜ひもじいよお〜(;;)」 とその時、頭上から悲鳴が落ちてきました。 「メリー?何ぶら下がってるの!?」 「はっ、吐くうう〜〜…は、馳夫さん…もうちょっと、お、下ろして…」 メリーは真っ青でした。ピピンはメリーにかわって、上に向かって叫びました。 「馳夫さあん!!ロープをもうちょっと下げてもらえますかあ?」 するとアラゴルンは何を思ったのか、ロープを引き上げました。 「ウッ、オエ〜ッ!!」メリーはゲロップをピピンの頭の上に飛び散らしながら上に引き上げられていきました。 ピピンは何とかメリーのゲロップをよけました。 「きったないなあ!(`´)メリーの奴、吐きにきただけかよっ!!」ピピンはボヤきました。 そこへ、今度はロープだけが下ろされてきました。 「ピピーン!!自分であがってこーい!!」と、アラゴルンが叫びました。 ピピンの返事が返ってきました。 「無理でえ〜す!!」 「根性だあーー!!今こそ特訓で鍛えた勇気を見せてやれーー!!」ボロミアの声でした。 ピピンはハッとしました。その脳裏には、厳しく辛かったボロミアとの特訓の日々が、 まるでスライド上映のようにながれました。 「わかりました!!やってみます!!!」ピピンは叫びました。 「頑張れピピン」彼は何度もそう自分に言い聞かせました。そしてついに地上に這い上がったのでした。 「よく頑張ったピピン!!」歓声が上がりました。メリーはまだゲロップしていました。 が、その時、「さあ、進むぞ!!」というアラゴルンの声があがりました。 「メリー まだ吐いているのか!?」アラゴルンが眉間に皺寄せて言いました。 「いいえ〜も゛う吐゛いでまぜん゛……。ゲロゲロ」 「よし!!」突然ボロミアが大声を上げました。 「メリーは俺が担いでいく!!」 「ああ〜っ、ざずがボロミアざん〜(泣)げぼっ」 そしてボロミアはメリーを担ぎ一行は再び出発しました。 そしてメリーが回復してからペースを上げ、さらに進んで行きました。 その時、ギムリが悲鳴をあげました。